「咳の原因と予防法:東洋医学で考えるセルフケアとツボ押し」
皆さんこんにちは、千葉県の袖ケ浦市にあるストレッチ鍼灸イトー整骨院の高橋です。
寒暖差が激しい季節や、乾燥する時期はよく咳が出ることがありますよね。長く続くと辛いですし、生活の質も下がってしまいます。
今回は東洋医学的な視点から咳の原因をひも解き、予防法やセルフケア、咳を緩和するためのツボをご紹介していきます。皆さんの日常にも取り入れやすい内容になっていますので、ぜひ参考にしてみてください。
もくじ
咳とは?東洋医学的な視点
東洋医学では、咳が起こる原因を主に「外因」と「内因」の二つに分けて考えます。
1-1.外因:風邪(ふうじゃ)の影響
東洋医学では「五行論」という物や人の身体を五つの要素に分けて捉えています。その中で、私たちの体の臓を「肝・心・脾・肺・腎」という風に分けています。
特に寒さや風、乾燥などの外部からの要因が「肺」に悪影響を与えることで咳が起こります。
- 寒邪(寒さによる影響):爪痛い空気が肺を冷やし、咳を誘発する。
- 熱邪(熱による影響):のどの乾燥や炎症をを伴う咳
1-2.内因:肺の弱りと気の滞り
東洋医学では、「肺」は気を巡らせ、呼吸を司る臓器とされています。肺の機能が低下すると、以下のような症状が現れやすくなります。
- 体力低下による「肺虚(はいきょ)」によって、呼吸を司る部分が低下し、咳の症状が起こりやすくなります。
- ストレスや疲労による「気滞(きたい)」によって、気を巡らせることが難しくなってしまいます。
咳を予防するための生活習慣
咳を予防するためには、日常生活の見直しをすることが重要です。これから上げる内容を参考にしてみてください。
温活で肺を守る
1.首や背中を冷やさない
東洋医学では、風邪(ふうじゃ)や寒邪(かんじゃ)は首の付け根にある大椎(だいつい)というツボから入ってくると言われているので、なるべく冷やさないようにしましょう。
2.肺を潤す食事
肺の乾燥を防ぐために、食事からケアすることもオススメです。特に以下の食材が良いとされています。
- 梨:肺を潤し、のどの調子を整える効果があります。
- はちみつ:肺の炎症を抑え、咳を和らげる効果があります。
- 大根:気道をスッキリさせる効果が期待できます。
3.ツボ押しで気の巡りを整える
肺の機能を高め、咳の予防に効果的なツボをご紹介します。
- 尺沢(しゃくたく):肘を曲げると出来るしわの先端にあるツボ。咳やのどの痛み、肩こりなどにも効果があります。
- 大椎(だいつい):首の付け根付近の背骨にあるツボ。外邪から守る作用があり、風邪の予防緩和にも効果があります。
- 天突(てんとつ):左右の鎖骨の間に位置していて、風邪の予防や免疫力の向上にも期待できます。
ツボの押し方は痛くなく心地よい加減で5秒ほどゆっくり押します。これを3回続けるとより効果があると思います。首周りのツボは指の腹などでなでるように回すと良いですよ。
咳が出た際の対処法(セルフケア)
温かい飲み物で症状を抑えよう
特に私のオススメは「はちみつ生姜湯」です。はちみつが滋養強壮にとても効果があり、粘膜の保護にも役立ちます。生姜の辛み成分が体の芯まで温めてくれます。生姜はなるべくすりおろしたものを使うと良いです。時間が無い時は市販のチューブでも構いません。
詳しい作り方は他の方が作ってくれている次の記事を参考にしてください。
https://minne.com/mag/articles/2475?srsltid=AfmBOortOvswgzd0pLxdWw5LBKdmsh5p3JIImLIKagxaRwODUEhJfyjP
加湿で喉を保護しよう
空気の乾燥は咳を悪化させるため、部屋の湿度を50~60%に保つのが理想的です。
例:
- 加湿器を使用する
- 濡れたタオルを部屋干しする
- 湯気の出るお風呂で深呼吸を繰り返す
姿勢を整えて深呼吸を意識する
猫背や前かがみの姿勢は肺を圧迫して呼吸が浅くなってしまいます。呼吸が浅いと自律神経の乱れにもつながるので意識した呼吸を生活に取り入れてみましょう。
- 背筋を伸ばし、椅子に座った状態で肩をリラックスさせます。
- 5秒かけてゆっくりと鼻から息を吸います。
- その後口から10秒かけて息を吐きだします。
- 2と3の動作を数回繰り返します。
当院での咳に対する施術
・鍼灸を使い、弱っている「肺経」を補うための施術をします。経絡治療を行うことで体の乱れや自律神経の乱れを中から変えることが出来ます。同時に冷えてしまっている場所へお灸を据えることで温熱療法も行います。
・指圧マッサージにより全身の血流を上げるとともに体の軸を整え、呼吸をしやすくなるように調整します。
・猫背矯正で姿勢を正すことで呼吸の改善と自律神経を整え、咳が出てしまう悪い癖を根本的に変えていきます。
これらの施術を定期的に行うことで咳に対する予防だけでなく、身体の痛みや精神的不調を未然に防ぐことも期待できます。症状が強くなってからではなく、違和感が出た段階で一度受診することをお勧めします。
まとめ
咳の原因は多岐にわたりますが、東洋医学のアプローチを活用することで、自然で効果的な予防・緩和が可能です。日常生活に温活やツボ押しを取り入れ、整骨院の専門的なケアと組み合わせることで、健康な肺と快適な生活を取り戻していきましょう。